今回は三原と同規模の街と経済に関連する農業・工業・商業の指標(農業生産額、製造品出荷額、年間商品販売額(小売業))で比較していきます。
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農業生産額
農業生産額は、米や野菜、果物、畜産などの生産額で、ざっくり言えば、農業がどんだけ盛んやねんという指標です。(農水省「平成30年市町村別農業産出額(推計)」を使用)
三原は・・・88億1千万円!
おー!すごいのかどうかよくわからないです。順位は第26位で上位1/3には入っています。平均が72億1千万円なので、平均より上です。まあ、まずまずといったところでしょうか。
上位、下位、三原近傍の順位は以下の通りです。
上位5位 | 下位5位 | 三原近傍 |
1. 鹿屋市 442億円 2. 登米市 333億円 3. 横手市 296億円 4. 新発田市 238億円 5. 大仙市 233億円 | 84. 高砂市 2.0億円 85. 宜野湾市 1.9億円 86. 尾張旭市 1.7億円 87. 摂津市 0.5億円 88. 芦屋市 0 億円 | 24. 津山市 92.7億円 25. 君津市 90.1億円 26. 三原市 88.1億円 27. 近江八幡市 86.1億円 28. 伊賀市 85.6億円 |
上位5位は九州、東北、北陸地域の街です。何となくイメージ通りです。トップの鹿屋は三原の約5倍です。全国でも第9位とかなり農業に強い街で、サツマイモや畜産が盛んです。肉用牛では、なんと全国第2位です。
下位5位は関西都市圏、名古屋都市圏、沖縄の街です。これもイメージ通りで都市部なのでそもそも農地がほとんどないですよね。芦屋に至っては、統計上は数値が0となっています。
ちなみに三原は、鶏卵では第10位です。
製造品出荷額
続いて、製造品出荷額はざっくり工業がどれだけ盛んかの指標です。(経産省「平成30年工業統計調査(地域別統計表)」を使用)
三原は・・・約3,944億円!
これもどの程度かよくわかりません。順位は農業生産額と同じ第26位です。平均が3,197億円なので平均より少し多いといった感じです。
三原って昔から三菱や帝人なんかがあって工業の街ってイメージでしたが、全体的に見ると特別多いというわけでもないんですね。まあ、近年、三原の大規模企業の事業縮小がされているせいもあると思いますが。。。
上位、下位、三原近傍の順位は以下の通りです。
上位5 | 下位5位 | 三原近傍 |
1. 神栖市 1兆4905億円 2. 大府市 1兆0639億円 3. 甲賀市 1兆0258億円 4. 知多市 1兆0150億円 5. 西条市 8252億円 | 84. 印西市 274億円 85. 富士見市 208億円 86. 狛江市 173億円 87. 宜野湾市 64.9億円 88. 芦屋市 30.8億円 | 24. 鹿沼市 4290億円 25. 関市 4021億円 26. 三原市 3944億円 27. 北上市 3900億円 28. 八潮市 3888億円 |
上位5位は昔、社会の授業で習った工業地帯・工業地域の街ですね。トップは鹿島臨海工業地域の神栖で約1兆4,906億円です。三原の約4倍。石油化学工業や飼料を中心とした企業の工場が立地しているようです。
その他には中京工業地帯の大府や知多、瀬戸内工業地域の西条です。三原と同じ瀬戸内工業地域の西条と約2倍の差があるとは、くそーという感じです(近隣ライバル意識ってやつです)。
あと、意外だったのが甲賀。工業地帯・地域に属さない滋賀県の山奥で、忍者と信楽焼のイメージでしたが堂々の第3位。窯業はもちろんのこと、医薬品製造業に関わる企業の立地が目立つようです。
下位5位は東京・大阪都市圏のいわゆる大都市周辺の街と宜野湾です。なんか、宜野湾がよく出てきますね。最も少ないのは農業に続き芦屋です。大阪と神戸に挟まれた高級住宅街という住に特化したブランド力がある一方で、農業・工業ともに少ないのはなんかすごく納得しました。
ちなみに三原の主な工業は繊維・印刷機械・電子部品・鉄道車両ですね。
年間商品販売額(小売業)
続いて年間商品販売額(小売業)は、その街でどんだけ買い物されているのかの指標です。(経産省「商業統計調査(平成26年)」を使用)
三原は・・・879億円!第31位です!
平均818億円よりちょい上ってくらいで、まあ、多からず、少なからずといった感じ。
上位、下位、三原近傍の順位は以下の通りです。
上位5位 | 下位5位 | 三原近傍 |
1. 泉佐野市 1332億円 2. 津山市 1318億円 3. 飯田市 1221億円 4. 御殿場市 1204億円 5. 印西市 1173億円 | 84. 長岡京市 483億円 85. 富士見市 441億円 86. 狛江市 367億円 87. 知多市 329億円 88. あま市 322億円 | 29. 安曇野市 886億円 30. 西条市 885億円 31. 三原市 879億円 32. 島田市 869億円 33. 中津市 867億円 |
上位5位は、大都市からある程度距離があり広域型の大型商業施設がある街か周辺に大きな街がなく周辺圏域の中心的なポジションとなっている街がランクインといった感じです。
泉佐野には大型アウトレットモールにイオンモール等、御殿場にも大型アウトレットモール、印西にはイオンモールなど複数の大型店があり近隣住民だけでなく広域から人が来る大型商業施設があるのが特徴です。
津山にもイオンモールがありますが他の大規模店舗と比べると小さめ(30,000㎡)です。しかし、複数の大規模店舗があり、大阪大都市圏の周辺部に位置する泉佐野と同等ということは、津山は周辺圏域での商業における求心力が強くことがわかります。同様に飯田も周辺圏域での求心力が高いことがうかがえます。
飯田にはその他の街程の大規模店舗がないものの周辺に大きな街がないことが理由だと考えられます。
一方、下位5位は大都市の近隣の街が並びます。三原のおよそ半分の金額です。おそらく日常的なスーパーやドラッグストア等での買い物需要はあるものの、それ以上の買い物は周辺の大きな街(東京、京都、名古屋等)の充実ぶりがハンパないのだと思われます。
三原の大型店舗といえばイオン、フジグランがメインです。まあ、この2店舗があれば普段の日常的な買い物に困ることはないですが、ちょっとお洒落なものとかイイものを買おうと思うと福山や広島へ行く必要がありますね。
今回は、経済関連の農業、工業、商業を見てみましたが、三原はこの分野ではどれも平均よりちょい上くらいで、大まかな視点ではあまり特徴なし。良く言えば、農業も工業も商業もバランスよくそれなりにあるといったところでしょうか。
次回は、交通関連のカテゴリーで三原のポジションを確認していきます。
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