続いては「住居」という観点で三原のポジションを見ていきましょう。
▼三原と同規模の街についてはこちら!▼
持ち家率
持ち家率が高いほど持ち家に住んでいる人が多いわけですが、果たして持ち家に住むのがいいのか、賃貸に住むのがいいのかは結構悩ましい問題です。
一昔前までは家を持ってこそ一人前的な発想がはびこっていたと思いますが、最近ではそうでもないのではないでしょうか。
田舎ではその傾向がまだ強いように思いますが、持ち家に住むか賃貸に住むかは個人の価値観や事情、志向によるもので、どっちがいいというものではありません。
では、なぜ持ち家率を見るのか?
それは、その人にとっての家の所有に関する考え方にマッチした地域を知るためです。
持ち家派の人は持ち家率が高い地域の方がおそらく持ち家を持ちやすいだろうし、賃貸派の人は持ち家率が低い地域の方がおそらく多くの物件の中から選べるでしょう。多分。知らんけど・・・。
ということで三原は・・・75.9%で第37位。
4人に3人は持ち家ですね。賃貸より持ち家の人の方が圧倒的に多いです。
確かに、地元の親や親戚を思い浮かべると持ち家を持つのが当たり前的な空気感はありますし、大阪や東京に出るまでは自分もそう思っていましたしね。
でも、全体で見ると平均的な値なので、三原規模の街では普通くらいです。全国での持ち家率が約60%なので、それを思うと三原規模の街は比較的持ち家を持ちやすい地域と言えます。
さて、上位、下位、三原近傍の順位は以下の通りです。
上位5位については、トップは千葉県の印西ですが、そのほかは北陸、東北の街となっています。どこも80%以上で5人に4人は持ち家です。北陸や東北は地域的に持ち家の高いところのようです。
下位5位については、一番低いのは沖縄の宜野湾です。あとは東京都市圏、福岡都市圏の大都市圏の街と北海道の千歳です。
大都市圏が低いのはイメージ通りですが、沖縄や北海道が低いのは意外でした。これらの街では持ち家と賃貸の人がだいたい半々くらいですが、宜野湾では5人に3人は賃貸です。
ちなみに私は賃貸派かなと最近は思っています。引っ越そうと思えば気軽に引っ越せる身軽さがいいなと思うようになりました。
近年は災害も多いんで、持ち家で被災するよりも賃貸で被災した方が引っ越せば済むので気が楽かなとも思います。
住宅地の公示地価
公示地価は国が毎年公表している土地の価格です。これが高いほど土地を買うのも家を借りるのも高くなるということです(もちろん土地の形状だったり建物の質、詳細な立地にもよります)。
では、三原は・・・43,300円/㎡で第43位!
ほぼ真ん中らへんです。高くもなく、低くもないということでしょうか。
上位、下位、三原近傍の順位は以下の通りです。
上位5位は大阪、東京大都市圏の街です。トップは芦屋で332,400円/㎡!なんと三原の約8倍!
1LDK・2K・2DKの家賃相場で見ると三原5.49万円に対し9.49万円(HOME‘S調べ)ですよ!4万も違う!さすが高級住宅街の芦屋です。
もちろん大阪にも神戸にも行きやすく、海も山も近くにあるかなりの高ロケーションな街ざんす。
下位5位は東北、九州、北海道の街です。最も安い岩見沢は11,600円/㎡で三原の約4分の1です。家賃相場は4.82万円で三原より6千円程お安いです。
このランキングを見ると、なんと大都市圏の土地の高いこと高いこと。それだけ便利ということかもしれませんが、住宅は人生において最大の買い物といわれるので、どこで買うか又は借りるか、詰まるところどこで暮らすかは広い視点でじっくり考えた方がいいかもしれませんね。
まとめ
これまで、三原と同規模の88市を人口、経済、交通、立地、住宅関連の5つのカテゴリーで見てきました。では、そこからわかる三原の特徴をザックリ見てみましょう。
これまでのランキングで三原が上位ランクだったもの、または下位ランクだったものは次の通りです。
<上位ランク>
・身近な自然の豊かさ(3位)
・高齢者率(5位)
・中長距離移動のしやすさ(12位)
<下位ランク>
・人口増減率(76位)
このことをまとめてみると・・・
高齢化・人口減の進行が著しく、日本全体のトレンドを先取りした先進性があり、素朴で優しいバリエーション豊富な自然を身近に感じながら、遠くの様々な街とつながりやすい、田舎過ぎずほどほどの街。
って感じでしょうか。
うん、なんというか、これだ!という特徴じゃなく、ぼんやりした特徴ですね。
でも、先進性(高齢化・人口減)と多様性(バリエーション豊富な自然、様々な街と)を兼ね備えているなんて、なかなか面白いじゃないですか。ものは言いようです。
高齢化が進んでいるということは、それに伴う課題を改善できれば日本の、いや、世界の最先端になれるチャンスがあるということだし、人口が減っているということはその分、逆に人を受け入れる器があるということです。
その器を持ちながら遠くの様々な街とつながりやすいということは、様々な街(人やモノ)とコラボレーションしやすいということで、そのコラボレーションを海、山、川の素朴な自然に囲まれながらできる街。
なんか地味に素敵じゃないですか?ものごとは捉え方次第です。
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