今回は三原と同規模の88の街と交通に関連する指標、つまり「移動」に関して比較していきます。
▼三原と同規模の街についてはこちら!▼
電車の最大1時間本数
電車の最大1時間本数は、その街の日常交通(近距離移動)の事情がだいたい把握できる指標かなと思っています。
具体的には、その街のメイン駅の時刻表のうち最も1時間当たりの本数(方面別)が多い時間帯の本数をピックアップしています。これで、本数が多いほど電車を中心とする公共交通による移動が日常的な街で、少ないほど車移動が中心の街という感じです。
三原は6本/時で第42位!
山陽本線の福山方面の20時台です。三原は車社会ですが、日中に福山方面であれば1時間に3~5本電車があり15分に1本程度はあるので、そこそこ電車も使えるなという印象ですが、反対の広島方面は30分に1本、呉方面は30~60分に1本でこちらはイマイチですね。
個人的な感覚としては15分に1本が日常的に使える交通機関かどうかの境かなと思います。それ以上だと便利だし、それ以下だと不便と感じます。
上位、下位、三原近傍の順位は以下の通りです。
上位5位 | 下位 | 三原近傍 |
1. 芦屋市 28 本/時 2. 和光市 22 本/時 2. 八潮市 22 本/時 4. 池田市 20 本/時 5. 泉佐野市 19 本/時 | 77.室蘭市、大仙市、 米沢市、飯田市、高山市、 関市、津山市 2 本/時 84.神栖市、綾瀬市、 天草市、鹿屋市、 宜野湾市 0 本/時 (市域内に駅なし) | 38.岩見沢市、茂原市、 東大和市、小松市 7 本/時間 42.三原市、君津市、 袋井市、日進市、あま市 6本/時間 47.花巻市、筑西市、 あきる野市、白山市、越前市、 西条市、四国中央市、中津市 5本/時間 |
上位5位は大阪、東京の大都市圏の街ですね。トップの芦屋はなんと28本/時!2~3分に一本は電車くるって凄すぎです。三原の約5倍くらいの本数です。やはり大都市圏は日常的な公共交通の充実度が違いますね。
一方、下位は0本/時で鉄道がとおっていない街が5つ。綾瀬は横浜や東京に近いのに鉄道がとおっていないのは意外です。鉄道ありで最も少ないのは2本/時で室蘭、大仙、米沢、飯田、高山、関、津山の7つになります。室蘭以外は山間地の街ですね。これらの街は三原以上に車への依存度が高いと考えられます。
中長距離移動のしやすさ得点
中長距離移動のしやすさ得点は、中長距離移動に使う新幹線駅、空港、高速インターチェンジへ行くまでにかかる時間を得点化したものです。
具体的には、市役所から最寄りの新幹線駅、空港、高速インターチェンジまでの移動にかかる時間をそれぞれグーグルマップで検索して、その合計を得点としました。詳細は※をご参照ください。
この得点が小さいほど新幹線、飛行機、高速に乗りやすい、つまり遠くへ行きやすい、旅行や出張へ行きやすいということになります。厳密にやるなら、新幹線駅でものぞみが停まる駅とこだましか止まらない駅で得点の重みを変えたり、空港でも就航路線の数によって得点の重みを変えたりした方がいいのですが、大変すぎるのでそこまではやっていません。
では、三原は・・・58点(分)!第12位です!
惜しくもトップ10入りはしませんでしたが、まあまあ上位じゃないでしょうか。内訳をみると、新幹線駅が5分で第2位、空港が35分で第26位、高速インターが18分で71位です。
新幹線駅の第2位は、これまでで最高順位になります。この人口規模の街で新幹線駅があるのは稀なことであり、また、駅自体が街の中心部にあるというのが大きいです。
空港は三原市内にあるとはいえ、中心部とは離れているため35分とそこそこ時間がかかり第26位で上位へは食い込めませんでした。
高速インターは第71位とかなり低いです。三原久井インターは山奥にあって中心部と離れているし、恵下谷の道もくねくねしているのでちょっと時間がかかってしまいます。
三原は新幹線駅も空港もあって交通に恵まれているとよく言われることだけのことはあって、かなり中長距離移動はしやすい街です。空港がある街としてはもう少し中心部と空港までの時間が短くなるといいなと思います(30分切るくらい)。
あと、高速インターは少し遠いですが、木原道路が開通してバイパスで福山西インターまで自動車専用道で行けるようになったのでまずまず便利かなと思います。
上位、下位、三原近傍の順位は以下の通りです。
上位5位 | 下位5位 | 三原近傍 |
1. 花巻市 32 点 2. 千歳市 34 点 3. 大村市 40 点 4. 北上市 41 点 5. 小松市 42 点 | 84. 東大和市 210 点 85. 岩見沢市 212 点 86. 飯田市 230 点 87. 舞鶴市 232 点 88. 室蘭市 266 点 | 10. 池田市 56 点 11. 射水市 57 点 12. 三原市 58 点 13. 大仙市 58 点 14. 白山市 66 点 |
上位5位は大都市圏から離れた東北、北海道、九州、北陸の街です。結構以外な印象を持ちましたが、大都市圏周辺の街は空港や新幹線駅が遠いことが多いですね。特に東京都市圏は空港が遠い印象があります。
それと比較し上位5位の街はどこも空港が近いです。トップの花巻は新幹線駅が12分(7位)、空港が12分(5位)、高速インターが8分(20位)です。それぞれでトップにはなっていませんが、トータルで見ると最もバランスよく中長距離移動手段へのアクセスができる街となりました。
大村は長崎新幹線が、小松は北陸新幹線が整備されればさらに上位になるでしょう。
下位5位は大都市圏から離れ新幹線ルート地域でなく、空港も近くにない街となります。
三原はかなり上位にくるかと期待していましたが、やはり何事も上には上がいますね。最上位グループではないものの、2番手グループには入っていると思います。ただ、東京都市圏と比較してみると、千代田区と同じくらい便利な立地と言えます!
千代田区といえば霞が関に丸の内、皇居があるところですよ!日本の中心地と同じレベルの利便性がある街。それが三原です!
※中長距離移動のしやすさ得点の求め方詳細(後日掲載予定)
※新幹線駅、空港、高速インターの個別順位についての解説(後日掲載予定)
次回は立地関係の指標で三原のポジションを見ていきたいと思います。
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